『恋のヴェネチア狂騒曲』福田雄一インタビュー

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(ステージぴあ2019年5+6月号より転載)

カルロ・ゴルドーニの傑作喜劇に、現代に生きる笑いのプロ、福田雄一が挑む話題作。ひとりの召使がふたりの主人に仕えてしまったことで......というドタバタ劇で、その主人公をムロツヨシが演じる。頼れるキャスト陣とともに、福田はいかなる笑いの舞台を生み出そうとしているのか。

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ひとりの召使がふたりの主人に仕えたことで、すれ違いに次ぐすれ違いの大騒動が巻き起こる、イタリア古典喜劇『2人の主人に仕えた召使』。本作が新たに『恋のヴェネチア狂騒曲』と題し、福田雄一版コメディとして、この夏、上演決定!

古典と言われるあの時代のものとしては、とてもよく出来たドタバタ劇なんですよね。台本を手直しする上でも、キャラクターそれぞれの面白味を少しずつ足したくらい。僕がよくミュージカルでやるようないたずらは、今回そんなにしていないですから。というのもゴルドーニが書いている時代感、古典色というものを残していかないと、この作品独特のかわいさみたいなものが出なくなってしまうような気がしたんです。(福田)

本作のドタバタの張本人である召使トゥルファルディーノを演じるのは、いまや福田作品だけにとどまらず、日本のエンタテインメント界に欠かせない存在にまで成長したムロツヨシ。

役的にすごく合っているとは思うんですけど、僕がムロくんに期待することって、常にムロくんであることなんですよね。ムロくんの脱力感と、プラスしていたずら感というのかな。それがちゃんと機能して遊べていれば、絶対に面白くなるはずなので。だから下手に役づくりとかしてくると、「いらない、いらない」って言っちゃうんです(笑)。(福田)

物語の中心となるカップル役には、堤真一、賀来賢人、若月佑美の福田作品の常連3人に、福田とは初タッグの吉田羊という期待の顔ぶれ。

ムロさん賀来さんがいてくれるっていうのは(笑)、僕にとってこれほど心強いことはないですね。自分が面白いと思うことを、自分からどんどん出してきてくれる人たちであり、その義務感がめちゃくちゃ強いふたりですから。堤さんともすでにツーカーの仲ですが、堤さんのコメディセンスというのは、あくまでシリアスがベース。なんでそんなことを 真面目に!? っていう面白さなので。そしてこのふた組のカップルの恋愛に関しても、あくまでシリアスに、マジだってところを貫いた方がいいと思っています。その方が周りのワーワーしている人たちとの対比が生きてくるはずですから。(福田)

これだけのメンツがそろえば、爆発的な笑いの舞台を想像するが......。

いや今回はいわゆるウェルメイドな、しっかりつくり上げたものにしたいと思っています。いわゆる僕の作品でイメージされるような逸脱した笑いではなく、ちょっと上品な、読後感のいい舞台を目指していきたいですね。(福田)

取材・文/野上瑠美子
撮影/加藤 孝



『恋のヴェネチア狂想曲』


【作】カルロ・ゴルドーニ
【演出】福田雄一
【出演】
ムロツヨシ 堤真一 吉田羊 賀来賢人
若月佑美 池谷のぶえ 野間口徹 粕谷吉洋
大津尋葵 春海四方 高橋克実 浅野和之

【日程・会場】
2019年7月5日(金)~7月28日(日)
新国立劇場 中劇場

■料金:
SS席-12,000円 S席-10,000円 A席-8,000円 B席-6,000円
※小学生未満は入場不可。
※車椅子での来場は公演日前日(前日が休業の場合はその前の営業日)までに問合せ先まで要連絡。

<公演の問い合わせ先>
シス・カンパニー TEL:03-5423-5906(平日11:00~19:00)

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