中屋敷法仁演出、桜井玲香・藤間爽子のW主演舞台『半神』上演中!


★★11_0081
 
中屋敷法仁が演出、乃木坂46のキャプテン桜井玲香と日本舞踏家で女優の藤間爽子がW主演をつとめる、舞台『半神』が、7月11日から天王洲・銀河劇場で上演だ。(16日まで、7月19日から22日まで大阪・松下IMPホールにて上演)
 
劇団夢の遊眠社時代の野田秀樹が、人気漫画家・萩尾望都の短編漫画を原作として、萩尾と共同で舞台脚本化した舞台『半神』は、1986年に劇団夢の遊眠社で初演され、喝采を浴びた。その後、88年、90年に上演され、さらに99年には演出に大幅に手を加えてNODA・MAPで再演され、再び大きな注目を集めた。
今回はその名作戯曲『半神』を、劇団「柿喰う客」代表で舞台「黒子のバスケ」、舞台「文豪ストレイドッグス」シリーズなどの2.5次元作品まで手がける演出家・中屋敷法仁が、新たなキャストで上演する注目の舞台だ。

★★11_0031

醜い姿ながら、物覚えが早く高い知性をもった姉・シュラには桜井玲香、何をしても姉にはかなわないものの、他人の愛を一身に受ける美しい妹・マリアには藤間爽子。この結合双生児姉妹を主人公に、野田戯曲特有の言葉遊びとともに、詩的な美しさが織り込まれ、神話と現実が交差しながら描かれる。
 
その他の出演者も多彩な顔ぶれが登場。姉妹の先生役にはミュージカルから2.5次元舞台まで活躍中の太田基裕。老数学者/老ドクター役にカムカムミニキーナの作・演出家で俳優としても評価の高い松村武。父役に福田転球、母役に「柿喰う客」の七味まゆ味。さらに姉妹や先生を翻弄するユニコーン役永島敬三、スフィンクス役牧田哲也、マーメイド役淺場万矢をはじめ、化け物たちには「柿喰う客」の団員たちがキャスティングされている。

★★11_0088

【あらすじ】
痩せこけて醜い容姿ながら高い知能を持つ姉のシュラと、誰からも愛される美しい容姿だが知能が低く話すこともできない妹のマリア。だが2人の身体はつながっている。結合双生児の姉妹なのだ。醜さを自覚する姉のシュラは、無邪気で愛らしく周りの人々の寵愛を一身に集める妹のマリアを疎ましく思いながらも、マリアを支えつつ2人で生きていた。しかし、10歳を目前にして2人の身体はその負担に耐え切れず衰弱してしまう。救う方法はただ一つ、2人を切り離すこと。果たして、2人の行く先は…?
 
★★11_0072

壁のあちこちにある座れる突起物、そして八百屋舞台、そこを昇り降りしながら駆けめぐる役者たち。飛び交う掛け言葉と託されたメタファー。野田戯曲の持つ豊かな演劇性は損なわずに、だが中屋敷らしい仕掛けでメタ演劇的な面白さと新鮮さを感じさせる舞台だ。
桜井玲香は、知性は高いが愛に飢えているシュラの葛藤を膨大な台詞量の中で、切なく、だがエネルギッシュに表現する。中盤までほとんど台詞のないマリアの藤間爽子は、表情と動きだけで、手のかかる、だが愛らしく憎めない存在を伝えてくる。太田基裕は先生の誠実さと姉妹への優しさを感じさせ、老数学者/老ドクターの松村武が、野田戯曲への深い理解と自在な表現で、全体を牽引する。福田転球と七味まゆ味扮する両親、そして化け物たちは、中屋敷演出ならではの日常感と異物感があり、外枠も含め、ファンタジーには終わらせないという演出家の意図を体現する。
それにしてもこの物語に散りばめられた「問い」は、深く果てしない。美と醜、自由と不自由、生と死、さらに人間と神…分かちがたく、だが、分かたれずにはいない2つの命、命題…その答えの行き着く「果て」とは? 
余韻と想いがどこまでも残る、美しく哀しい物語だ。

★★11_0020

初日を前にしたメインキャストからコメントが寄せられた。

【コメント】
 
桜井玲香
幕が上がってからは、一気に駆け抜けていく、まさにジェットコースターの様な舞台です。最後までしっかりとついてきて頂きたいです!最終的に遊びゴコロを芽生えさせるところまで行くことが目標なので、自分が持つパワーの全てを使って、双子の姉であるシュラを演じたいと思います! 
 
藤間爽子
中屋敷さんの演出はとにかく動く動く動く! たくさん動きます。観客の皆様をひかせてしまうくらい、とんでもない演出を生み出す方です。大変なこともあったけれど、ピンクパンサーのぬいぐるみに毎日見守られながら笑いの絶えない楽しい稽古場でした。お稽古中、どんな時も一番に役者を信じてくれていたので、私は安心して自由にマリアを演じることができました。私にとって初めての舞台。「緊張や不安でいっぱいです」と言いたいところですが、全く不安はありません! 何故ならシュラがいつも横に一緒にいてくれるから!  

太田基裕
中屋敷さんの稽古場は、僕は二度目だったのですが、相変わらずテンションと発想とが混沌とする稽古でした。『半神』は難解な戯曲ですが、何か人間の根底にあるものがふつふつと湧き上がるような作品だなと思っています。いよいよ初日を迎えます。不安など、未知な部分がたくさんあります。しかしお客様に僕自身の想いや美学が伝えられるように精進していきたいと思います。楽しんでください。
 
中屋敷法仁
『半神』という原作がはらんだ複雑怪奇な迷路。そこにさまよう俳優たちの姿が、醜くも美しい。音楽にDE DE MOUSEさん、振付にスズキ拓朗さんという気鋭のクリエイターをお招きし、演劇らしい魔法と詐術が絡み合う、不思議な亜空間が誕生した。目撃されるすべてのお客様の「人生」という劇世界が、さらに豊かに広がることを願っている。

〈公演情報〉
メインカット_S
 
『半神』
原作・脚本◇萩尾望都   
脚本◇野田秀樹
演出◇中屋敷法仁
出演◇桜井玲香 藤間爽子/太田基裕/七味まゆ味 永島敬三 牧田哲也 加藤ひろたか 田中穂先 淺場万矢
とよだ恭兵 村松洸希 齋藤明里 エリザベス・マリー/福田転球 松村 武
●7/11~16◎東京 天王洲 銀河劇場
※プレビュー公演 7月11日(水)
〈料金〉S席 7,800円 A席 6,500円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉イープラス 0570-06-9919(10:00~18:00)
●7/19~22◎大阪 松下IMPホール
〈お問い合わせ〉キョードーインフォメーション 0570-200-888 (10:00~18:00)
〈料金〉7,800円(全席指定・税込)
〈チケット発売日 〉6月10日(日)
〈公式サイト hanshin-stage.jp



【取材・文/榊原和子 写真提供/ゴーチ・ブラザーズ 撮影/田中亜紀】

 

しあわせの雨傘


kick shop nikkan engeki