日本人として生きた朝鮮の人々の歴史に迫る/流山児★事務所『満州戦線』ザ・スズナリで開幕! 7月16日まで

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流山児★事務所『満州戦線』撮影:横田敦史
流山児★事務所『満州戦線』撮影:横田敦史
 

流山児★事務所の舞台『満州戦線』が、7月11日に下北沢 ザ・スズナリで開幕。

 
「満州戦線」は、流山児★事務所が「代代孫孫2016」に続いて上演するパク・グニョン作品第2弾。満州で五族協和を信じ、日本人として生きた朝鮮の人々の歴史を描いた作品だ。

上演台本・演出は「代代孫孫2016」に続き温泉ドラゴンのシライケイタ。芸術監督を流山児祥が務め、伊藤弘子、俳優座の清水直子、みょんふぁ(洪明花)、温泉ドラゴンのいわいのふ健、TRASHMASTERSのカゴシマジロー、木暮拓矢が出演する。

 

流山児★事務所「満州戦線」 撮影:横田敦史
流山児★事務所「満州戦線」 撮影:横田敦史
 

STORY

1943年3月、満州の首都・新京には、朝鮮から満州に渡り、満州国陸軍軍官学校を卒業したアスカの卒業を祝うため、友人たちが集っていた。彼らは日本名を持ち、その名前で呼び合う。そしてそれぞれが満州で働きながら暮らしていた。祖国独立のために戦う運動家たちを匪賊と呼んで憎悪し、アスカの妹が持ってきた朝鮮の味噌壺は虫が湧いて非衛生的だと扱き下ろし、日本の有田焼を尊ぶ。有田焼は豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に連れられてきた朝鮮陶工が作ったという歴史認識もないままに。そして市役所で働くヨシエは日本人上司との不倫がばれて、リンチにあっても、日本人と結婚し、日本人の子を生み育てることを願うのであった。─満州という新天地で五族協和を信じ、日本人として生きた朝鮮の人々の歴史から現代社会を照射する。

 
流山児★事務所「満州戦線」 撮影:横田敦史
 

演出:シライケイタ

流山児★事務所でパク・グニョン作品を作るのはこれで二度目だ。
ちょうど二年前に「代代孫孫(だいだいそんそん)」を演出した際、パクさんからも流山児さんからも、「ケイタの好きにやれ」と言って頂いた。なので思い切って日本と朝鮮の立場を入れ替え、「かつて朝鮮に侵略され南北に分断されている現代日本」の話に書き換えた。
この書き換えには賛否が分かれたが、僕が日韓を考える過程において必要な物事の見方だったと思う。

今回も、作家とプロデューサーからは「好きにやっていい」と言っていただいた。
さて、どんな仕掛けを施そうか、と考えた。
前回を超える、刺激的な仕掛け・・・。
だいぶ悩んだ結果、ほとんど書き換えていない。
僕の言葉に置き換えた部分はあるが、脚本の根幹は全く変えていない。
「日本人になることを夢見て満州に渡った朝鮮人」を「日本人が演じる」こと自体が最大の仕掛けだ、と思うに至ったからだ。
六人の俳優達と共に、この仕掛けに絡めとられそうになりながら、自分を問い直し、他者を問い直し、血脈を問い直し、演劇を問い直した一か月だった。

 
芸術監督:流山児祥

『代代孫孫2016』に続いて韓国の代表的劇作家:パク・グニョンの最新作を読売演劇大賞 杉村春子賞 受賞のシライケイタが台本・演出する『満州戦線』です。     
   
『代代孫孫』『満州戦線』の連作は日韓の過去(歴史)と現在の問題を直視するパク+シライの友情の日韓協働作業です。
韓国演劇の持つ社会性=メッセージ性を日本演劇人もきっちり受け止めたいと想っています。
常に国や社会に翻弄され続ける庶民のしたたかに生きた軌跡=記憶は「歴史」となって「いま」を生きる私たちを告発し続けているのです。でも、この作品は「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく」(井上ひさし) 描いたニンゲン喜劇です。

流山児★事務所「満州戦線」 撮影:横田敦史
流山児★事務所「満州戦線」 撮影:横田敦史

流山児★事務所「満州戦線」 撮影:横田敦史
流山児★事務所「満州戦線」 撮影:横田敦史

 
本作は7月16日(月・祝)まで下北沢・ザ・スズナリで上演。
なお、7月13日(金)14:00開演回の終演後には作家のパク・グニョン氏を迎えてのアフタートークが実施される。
詳細は公式サイトで。

 

(文:エントレ編集部)

 

公演情報

流山児★事務所
韓国現代傑作戯曲上演
『満州戦線』

作:パク・グニョン
翻訳:石川樹里
上演台本・演出:シライケイタ
芸術監督:流山児祥

出演:伊藤弘子、清水直子[俳優座]、みょんふぁ(洪明花)、いわいのふ健 [温泉ドラゴン]、カゴシマジロー[TRASHMASTERS]、木暮拓矢

2018年7月11日(水)~7月16日(月・祝) 下北沢ザ・スズナリ

公式サイト
舞台『満州戦線』

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