ファンタジーとリアルの境界が融解する。shelf「アラビアの夜」が6月2日から上演

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shelf「アラビアの夜」フライヤー
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shelfによる舞台「アラビアの夜」が6月2日から学芸大学にあるThe 8th Galleryで上演される。演出は矢野靖人。

 
shelf は、東京を主な活動拠点としている団体。俳優の「語り」に力点をおきつつ、古典、近代戯曲を主な題材として舞台作品を制作し続けている。


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2014年9月、ノルウェー国立劇場・アンフィシェンにて、「GHOSTS-COMPOSITION/IBSEN」が、国際イプセンフェスティバル2014 (主催/ノルウェー国立劇場) 正式プログラムとして招聘。

また2015年11月、タイ・バンコクにて開催されたLow Fat Art Festに招聘。バンコクにて滞在制作、現地アーティストとの共同制作を行った作品[deprived]は、バンコクシアターフェスティバルにて”Best Script of a Play”にノミネートされるなど、国内外で活躍を続けている。

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そして、6月2日から舞台「アラビアの夜」が学芸大学にあるThe 8th Galleryで上演される。

原作は、ドイツ語圏で最も頻繁に上演される現代劇作家のひとりであるローラント・シンメルプフェニヒ。
翻訳は大塚直。演出は矢野靖人が手掛ける。

 

STORY

それはあるマンションの何気ない日常空間のはずだった。
夏の夜、フランツィスカの同居人ファティマがいつものように帰宅する。マンションの9階以上の断水の理由を調べに管理人のローマイアーが訪れる。高層マンションの8階。フランツィスカはシャワーを浴びていた。彼女は何故か、仕事から帰ると夜毎ソファで眠りこけ、記憶を亡くす。
部屋に訪れる2人の男。向いのマンションに住むカルパチ、ファティマの恋人カリル。現実的な世界に、象徴的なイスラムの幻想空間が入り込む。
ファンタジーとリアルの境界が融解する。

 

矢野靖人(演出)

 思考は言葉の在り様であり、思考は書き言葉によってより深められる。そしてその深められ研磨され凝縮した言葉が人間の思想、哲学の謂いであるとすれば、その凝縮された書き言葉を発語し、言葉を声として身体化する行為は、人間の精神活動の在り方、身体の在り様を刷新・復権することが可能なのではないか。shelfは斯様な意味と意志のもと、俳優の「語り(Narrative)」に着目し、舞台芸術という今・この場所で直接に人と人が触れ合う芸術表現の可能性を追求して来た。

 今回取り上げる戯曲は、現代ドイツ演劇界において、ポスト・ドラマという文脈から独自に「語りの演劇(Narratives Theater)」という演劇理論を提唱するローラント・シンメルプフェニヒの代表作「アラビアの夜」である。同じ「語り」という言葉を使っているのは剽窃でもまして偶然でもない。シンメルプフェニヒの戯曲では登場人物の内的独白はもちろん、行動や状況の簡易な描写までもが俳優の発語行為として成立すべくすべて台詞として書かれる。シンメルプフェニヒがポスト・ドラマの文脈に由来するとすれば、わたし達のそれは日本の近世以来の見立ての芸術文化、あるいは、他でもない日本を代表する演出家鈴木忠志の「騙り」の演劇の延長線上にある。

 日本の古典芸能を踏まえた「語り(=騙り)」の文法で、西欧ポスト・ドラマの文脈におけるシンメルプフェニヒの「語りの演劇」を上演すること。それは単に演劇的な実験であるだけでなく、人間の思索と言語、発語行為の在り方を巡る、文化の翻訳の可能性と不可能性の検証、更には異なる文化間におけるコミュニケーションの新たな方途を探るプロジェクトである。

同時代を生きる現代作家のテキストをshelfで扱うのは随分と久しい。shelfクリエイションの新機軸にどうかご期待頂きたい。

 
チケットはpiatix、または公式サイトで。

 

(文:エントレ編集部)

公演情報

shelf volume 24 Die arabische Nacht|アラビアの夜

原作 / ローラント・シンメルプフェニヒ
翻訳 / 大塚直
演出 / 矢野靖人
出演 / 川渕優子, 森祐介, 沖渡崇史, 横田雄平, 井上貴子

2017年6月2日(金)~5日(月)/東京・学芸大学 The 8th Gallery(目黒CLASKA 8F)

公式サイト
shelf volume 24 Die arabische Nacht|アラビアの夜

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