「何をもって日本人とするのか」を焙り出す舞台『アジアン・エイリアン』6月に上演!

『アジアン・エイリアン』宣伝ビジュアル中(撮影・富岡甲之) (1)

「日本人とは何か」(何をもって日本人とするのか)。深遠なテーマをサスペンス・ドラマとして描いた1998年初演・2000年再演の『アジアン・エイリアン』が、2017年現在の我が国の社会事情に照らし合わせて戯曲を大幅に改訂、17年ぶりに新演出で上演される。
 
本作ではさまざまな問題が浮き彫りになっていく。例えば、「今なお潜在化する在日等に対する差別意識」「日本国籍を取得できず無国籍となって生きる人々」「戸籍を売買して生きる人々」「厳然としてある出自などの個人情報による差別社会」…。
偏見や差別から遠く離れて「共生社会」に向かうには、私たちはいったい何と向き合えばいいのだろうか。

【あらすじ】
病院の霊安室前。室内には交通事故で死んだ、ある男女の遺体が安置されている。
知らせを聞いた境田健吾は病院に駆けつる。死んだ女は境田の姪、死んだ男は境田と仕事上の関わりが深かったカメラマンで、姪の婚約者でもあった。
そこへ死んだ男の姉だと名乗る女が現れ、事態は一転。大きな謎が沸き起こる…。 そして、その不可解さを助長するかのように、霊安室のドアの下から「水」が染み出してくる。しかし、その水は境田にも、男の姉だと名乗る女にも、誰にも認知されない。
この国において、「私が私であることの必然」は何に求めればよいのか。
染み出して溜まっていく「認知されない水」が意味するものは果たして何なのか。

赤坂RED/THEATERという小劇場で1トンの本水を使用。染み出る水は何なのか?じわじわと忍び寄る、この国の真実をあぶりだす問題作。
この社会において「何をもって日本人とするのか」を斬新な視点と舞台演出で切実に観客に問いかける。

【劇団ワンツーワークス(OneTwo-Works)】
劇作家・演出家の古城十忍を代表とする演劇集団。元劇団一跡二跳の俳優を主力メンバーに、2009年に活動をスタート。数々の社会問題をジャーナリスティックな視点で描く古城十忍の新作書き下ろしオリジナル作品を中心に、現代社会にコミットする作品を次々に発表。
一方、「自殺」をテーマに多くの人々にインタビューし、その証言を再構成して舞台化した『誰も見たことのない場所』、子どもを産む現状を取材した『産まれた理由』などのドキュメンタリー・シアターは古城がイギリス留学から得た1つのスタイルとして確立した。また本邦初演の戯曲上演も積極的に行い、これらオリジナル戯曲、ドキュメンタリー・シアター、翻訳戯曲がワンツーワークスの3つの柱となっている。
古城十忍(こじょうとしのぶ)○劇作家・演出家、「ワンツーワークス」主宰。宮崎県生まれ。熊本大学法文学部卒。熊本日日新聞政治経済部記者を経て1986年、劇団一跡二跳を旗揚げ。以降、さまざまな社会問題をジャーナリスティックな視点で描く。05年、文化庁新進芸術家派遣でロンドンおよびダンディ(スコットランド)に留学。帰国後、イギリスで学んだ、インタビュー取材に基づく膨大な証言から戯曲を構成する「ドキュメンタリー・シアター」の上演にも力を注ぐ。08年、一跡二跳を解散。翌09年に「ワンツーワークス」を始動。現在、公益社団法人日本劇団協議会常務理事、埼玉県立芸術総合高校講師、東京都立総合芸術高校講師。


〈公演情報〉
ワンツーワークス#22『アジアン・エイリアン』
作・演出◇古城十忍 
出演◇奥村洋治(ワンツーワークス) 関谷美香子(ワンツーワークス)) 多田直人(演劇集団キャラメルボックス) 山田悠介 池永英介 山中雄輔(劇団スパイスガーデン) 増田 和(ワンツーワークス) 原田佳世子(ワンツーワークス) 小山広寿(ワンツーワークス) 吉澤萌々茄 石川亞子 松尾敢太郎 田村往子
●6/22~7/2◎赤坂レッドシアター
〈料金〉前売4,500円 当日4,800円 学生3,000円※「学生」チケットは当日、受付にて学生証を提示(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉(株)オフィス ワン・ツー/劇団ワンツーワークス 03-5929-9130  





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